太陽の涙

  「…バン君、バン君…」

部屋のベッドで座って微笑むバン君
バン君はいつも笑ってくれている

真っ白な寝巻きを着てにこりと笑ってくれていた
抱きしめるとバン君の冷たい体温が通じる

「…」

お爺様はエターナルサイクラーを持ってきたらとても喜んでくれた
それでいて、バン君を僕にくれた
バン君はいつも同じ表情で笑ってくれている
綺麗なキャラメルの瞳をいつも向けて、
いつも真っ白な寝巻きを着て
いつも微笑んでくれて
いつもこのベッドに座って
いつもそばにいてくれる

「…」

それが僕には辛かった

もっと、話してみたかった
もっと、笑ってほしかった
もっと、怒ってほしかった
ただ、悲しむ顔は見たくなかった

だというのに、
どうしてこんなことになったのだろう
どうしてこんなことになってしまったのだろう

僕はただ―――

お爺様の笑顔を見たかっただけなのに
それとは引き換えに、バン君を失ってしまった

「…」

腐る事はないその体はある意味人の理想なのかもしれない
物言わぬ事と、心臓が止まっている事を除けば
いっそ、バン君を土に返してあげればよいという事も解っている
だというのに、
僕は此処にいてほしいという矛盾を抱えたまま、
結局バン君を埋葬できずにいる

「…」

僕が欲しかったのは―――

生きて、太陽の下で笑っている
君だったのに




 

京極見てて、バン君剥製ネタというのがやりたくて
だとしたらどこかなぁと思ったらアングラビシダスかアルテミスしかないなと思って
どちらかはよむ人にお任せします
義光さんは基本狂人なのでこれで本気でジンが喜ぶと思ってると思う